屋上緑化に人気の「セダム」は熱緩和効果薄い?
投稿日時 2004-7-6 16:52:50 トピック: 《3.環境、気になるニュース》
| 東京都環境科学研究所の実験によると、屋上緑化に人気がある植物「セダム」は、都会のヒートアイランド現象を緩和する効果が少ないことが分かった。 都は、植物の水分蒸発が気温を下げる効果に着目し、屋上緑化を推進してきたが、実験結果を受け、今後、新規の緑化については、セダム以外の芝生などを植えるようビル所有者や企業などに働きかけていくことにした。 【コメント】 ヒートアイランド対策として屋上緑化が注目されているが、コストや建物への負荷を考えると、どうしても効果と設置に矛盾がでてきてしまう。植物の蒸散作用による冷却効果を望むのであれば、セダムのような葉に水分を溜め込む植物ではなく、葉の大きい植物が適していると思われるが、今度は大量の水をどこから供給するのかという問題に直面する。そもそもヒートアイランド対策としての屋上緑化はどれほど有効なのだろうか?特に足立区のような郊外の都市については、もっと費用対効果の高い対策があるのではないかということから、グリーンプロジェクトでは区の未利用地を活用したキウイ棚設置の実験を行っている。 ヒートアイランドとは都市の砂漠化である。その対策は、1.水を蓄える土を増やすこと、2.土中の水分を蒸発させる樹木を増やすこと、3.樹木や河川をつないで風の通り道をつくり、風の道を作ること、である。現在の都市計画の中にこのような視点を盛り込むことが今後ますます重要になってくるように思われる。
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