ブナ適地9割減−21世紀末に
投稿日時 2004-6-12 17:25:45 トピック: 《3.環境、気になるニュース》
| 地球温暖化がこのまま進むと、21世紀末にはブナの生育に適した土地が日本全国で約9割減少し、23万ヘクタールのみになることが森林総合研究所の研究で分かった。世界自然遺産に登録されている白神山地のブナ原生林も現在の1割以下に後退するという。 国連のIPCCは21世紀末に気温は1.4〜5.8度上昇すると予測したが、同研究所はその中間値である3.6度気温が上昇した場合を想定し、ブナ林への影響をコンピューターで計算した。ブナ林は冷涼な山地を中心に鹿児島県から北海道にかけて分布し、日本の森林面積の10%を占めている。このまま温暖化が進むとブナの育成に適した温度を上回ってしまうという。
【コメント】 日本には、後世に誇るべき木や森や川がある。美しい自然と共に育まれてきた文化・芸術がある。それら日本の自然が破壊されることは、日本人の誇りを失うことであり、より所を失うことだ。帰るべきふるさとを失って、私たちはどこへ行くのだろう? かつて日本全国の巨樹を訪ねてまわった際、樹勢が弱ったり、枯死した樹木を何度も見た。数百年、ときには千年を超える時を生きる「この星の奇跡」とも言える生命が、今次々とこの星から姿を消している。 私たちはこのままでよいのだろうか? 私たちはどうするべきなのだろうか? 今私たちはブナの森をはじめとする森の声に耳を傾けるときなのかもしれない。
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