途上国を支援してかわりに「排出権」をもらう? 日本の大手企業35社が排出権共同購入のための基金を設立

投稿日時 2004-11-24 15:03:49
トピック: 《3.環境、気になるニュース》


 来月12月1日に、トヨタ自動車など日本の大手企業35社が共同で「日本温暖化ガス削減基金」(JGRF)を設立します。これは、温室効果ガスの「排出権」を途上国からもらう仕組みを推進する基金です。この基金では、「クリーン開発メカニズム(CDM)」と呼ばれる仕組みを活用します。まず途上国で温暖化防止のための技術移転などのプロジェクトを行い、そこで得られた温室効果ガス削減効果(削減量)を計ります。そしてその削減分を「排出権」(他国で削減した分、あるいは他国と協力して削減した分を自国の削減分に計算できる、権利のようなもの)として受け取る、というのが基本的な仕組みです。CDMは、国内での自主的な削減によらずに温室効果ガスを削減できる仕組みのひとつとして、先進国が大いに活用したいと考えているものなのです。
 このように排出量(排出権)の国どうしのやりとりができる仕組みは「京都メカニズム」と呼ばれ、「排出量取引(ET)」「共同実施(JI)」「クリーン開発メカニズム(CDM)」の3つがあります。
▽リンク:環境省・京都メカニズム情報コーナー

コメント: 排出量の国どうしの取引、なんていう仕組みに「京都」という日本の美しい古都の名前がついているのは、残念ですね。「京都」メカニズムだけに最も活用した国は日本だった、なんてことにならないようにしたいものです。家庭も含めた国内対策にもっともっと取り組んでいくよう、声を上げていきましょう。



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