多自然型川づくりはヒートアイランド緩和にも効果あり リバーフロント整備センターの報告書

投稿日時 2004-11-30 19:52:02
トピック: 《5.がけ川ジャブジャブ大作戦ニュース》


 財団法人リバーフロント整備センターは、報告書「リバーフロント研究」第15号(2004年)のなかで、河川及び多自然型川づくりによるヒートアイランド現象緩和効果についてのシミュレーション研究「河川が有する熱環境改善効果について」(水垣浩/田中長光/筧雅行/川名輝子)(PDFファイル:約4MB)を発表しました。この研究は、荒川下流部の足立区扇大橋周辺の上下流2km×2kmの地区をシミュレーションの設定範囲とし、1.現況(=河川あり)、2.河川が無いと仮定した場合、3.河川高水敷の植生を増加させたと仮定した場合、の3つの場合において、それぞれの気温を計算したものです。
 結果は、河川ありの現況に比べ、河川なしと仮定した場合が水面位置で最大1.2℃、風下側市街地で最大0.4℃高くなりました。また、河川ありの現況に比べ高水敷で植生を増加させた場合が、当該高水敷で最大0.6℃、風下側市街地で最大0.4℃低い、という計算結果が出ました。
 この研究により、河川があるだけでヒートアイランド現象の緩和効果が見られ、また多自然型の川づくりを取り入れた河川のほうがより熱環境の改善に効果的であることがわかりました。



足元から考える環境問題 グリーンプロジェクトにて更に多くのニュース記事をよむことができます
http://www.greenproject.net

このニュース記事が掲載されているURL:
http://www.greenproject.net/article.php?storyid=732