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エコプチテラス閉園のお知らせ
著者: river-rat , 公開日: Mar-12-2008

いつもGPWEBをご覧いただき、ありがとうございます。

08年4月6日(日)の菜の花祭りをもちまして、六町エコプチテラス事業を終了することとなりました。

多くの皆さまから活動を応援していただき、ここまで活動を続けることができました。
あらためて御礼申し上げます。

02年9月に始まった活動も早5年半になりました。
当時は、雑草だらけの空き地を前に茫然と立ちすくむだけでしたが、多くの皆さまの温かい支援により、人と人のつながりを資源にひとつひとつ開拓し、年間9千人が訪れる地域の拠点に成長しました。
また、施設の目的であるヒートアイランド対策や環境教育についても、25本のキウイが1万個の実をつけつつ、周辺住宅よりも1〜3度気温を抑制する働きがあることが証明され、「土地活用モデル大賞・審査委員長賞」「コカコーラ環境教育賞」を受賞するなど、地域の環境活動拠点としての機能をはたしてきました。
さらに、それら目に見える成果以上に、この活動にかかわった多くの人が、人と人のつながりを深め、世界がひろがり、自分が主役になれる舞台として、エコプチで輝けたことは大きな成果です。活動を始めた当初はまったく想像もできないことでした。
この活動を通じて、私たちは人に活かされることを知り、人が活き活きとすることで、深刻化する環境問題を地域のこととして捉え、その対策に自ら汗することで魅力的な街ができることを知りました。

さて、今回の事業終了にあたり、06年12月に突如持ち上がった神社移転問題についても触れておきます。
今回の移転は東京都が住民に示していた区画整理事業の計画からまったくはずれた「特例のピンポイント移転」なるもので、その情報や決定のプロセスがまったく開示されていませんでした。
十年も仮住まいを強いられ、生活が脅かされている人がいる中で、なぜ神社だけを特例とするのかについて説明がなされなければ、地域の人が地域に対する愛着を失いかねません。しかも神社移転は不完全なもので、いずれ再び周辺工事などを行う必要があり、無駄な税金が投入されます。当然貴重な緑も失われます。
地域の重要な問題にもかかわらず、東京都も足立区も情報や意思決定のプロセスを地域に開示しませんでした。このまま物事が決まっていくことは、地域の自主性を損ねると、私たちは情報の開示と、合意のプロセスを求めてきました。
しかし東京都は説明責任を果たさず、足立区は「東京都がきめちゃったからしょうがない」と応じませんでした。そこで民主的なプロセスを経ない移転は根拠がないと、都議会請願への署名をあつめ、7570名の署名を集めましたが、結果として委員会の採択は不採択でした。
ただ、委員会審議のプロセスでこれまで暗闇に包まれていた経緯が明かになりました。足立区が協定書を結んで事業を行っている私たちを差し置いて、東京都に対して土地を提供するかのごとく発言をしていたことや、また根拠のひとつとして挙げていた区画整理審議委員会の議事録も存在しないなど、極めて不透明なプロセスが明らかになりました。
7570名の声は、『闇の取引き』を光のもとにさらす力になりました。
しかし、それでも一度動き始めた歯車を止めることはできませんでした。

足立区は、用地の残り部分での活動を続けるか、代替え地を用意する旨の打診をしましたが、私たちはそれを固辞しました。
なぜなら、区の今回の一連の対応は、協働の基本理念をまるで無視したものだったからです。
足立区は区の最高規範ととして『足立区自治基本条例』を定め、それに基づく協働を経営理念としています。そこには透明性や地域の自主性を重んじることが明記されています。
にもかかわらず今回の対応は、自治基本条例に自ら泥を塗り、協働の旗を自ら折ってしまう行為でした。
協働よりも、要望・陳情行政を選び、民主的なプロセスよりも、談合的なプロセスを選び、区民との協働よりも、東京都や地主や政治家からの圧力を選んでしまいました。それはこれまでの行政の延長線上にある対応であり、協働のために自ら変革してきた私たちにとって、その対応はあまりにも前時代的なものでした。

市民活動の立場から、この間違いを諌めることなく、区の妥協案に応じれば、それは自治基本条例をないがしろにすることに私たちが同意し、これが協働のあり方であるとすることに同調する『悪しき前例』をつくることになると判断しました。
私たちは、この活動が誰のためのものであり、何のために行っているのかを、改めて認識することになりました。
その結果、やはり間違っていたことは間違っていたと素直に認め、間違いを正そうとする誠実さがなければ、アリと象ほどの違いのある行政とNPOとの協働など実現しないのだと思います。
私たちは、このかけがえのない場を自ら手放すことによって、協働とは何なのかをもう一度考えるよう、一石を投じました。
私たちは、この活動を続ける道があったにもかかわらず、なぜパートナーシップを解消したのかという問いを社会に投げかけることが、エコプチが他の地域に広がっていく道だと考えています。
地域のことは地域で決める。
そのためには市民は要望や陳情するだけでなく自立し、行政は情報と合意のプロセスを確保することが不可欠であり、そのためにはお互いが努力して変わらなければなりません。

エコプチは私たちにとっての宝物です。
訪れる人の笑顔や、咲き乱れる花や、花に集まる虫たちを見るにつけ、この場所の大切さが胸にしみてきます。
地球環境問題への深刻さが叫ばれ、持続可能な社会の実現のために、これからの時代こそ、この場の価値が求められているにもかかわらず、活動が続けられないことは無念であり、この場を失うことは身を切られるような痛みを感じます。そしてあの場を愛し、応援してくれたみなさんの期待に応えることができず、本当に申し訳なく思っています。
けれども私たちは、エコプチを残すことではなく、その可能性を広げ、未来に10・20のエコプチができることに賭けました。
その可能性を、私たちは「エコプチの種」と呼んでいます。

いま、3つの「エコプチの種」が蒔かれ始めました。
1、渋谷区美竹地区に、キウイのテツエちゃん2本を移植しました。エコプチの精神は渋谷で引き継がれます。
2、区の現場担当職員と半年にわたり協働事業評価を実施し、それをうけて「あだちコミュニティガーデン事業」が動き始めました。
3、LUSHチャリティバンクの支援を受けて、08年9月にエコプチの活動をまとめた本が出版されます。


これらの種が芽を出すかどうかはわかりません。
けれども私たちは未来に期待し、「エコプチの種」を蒔こうと思います。それが私たちにできる精一杯のことだからです。
もし、みなさんの心に「エコプチの種」は届いたとしたら、それは私たちにとってうれしい便りになるでしょう。

ゆるやかにつながり、しっかりと大地に根差していくことで、未来をよきものに変えていければと私たちは願っています。
いずれまたエコプチの芽がでて、再びみなさんとお会いすることもあるでしょう。

そのときを楽しみにしています。


足立グリーンプロジェクト代表
平田ヒロユキ
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