地球温暖化を考える
| | ヒロ ヒラタ エコプチテラス 管理人 |
熱を吸収しやすい二酸化炭素、メタン、亜酸化窒素など温室効果ガスがふえ、地表の温度が上がることをいいます。温暖化が進むと南極の氷河などが溶けけだし、海面上が昇します。長い地球の歴史では何度もあったことで、もっとも水位が高いときは、現在の水位より数十メートルも高かったといいます。
地球の温度変化は非常に長い時間をかけてゆっくりと行われてきました。そのため植物や動物は環境に適応するために変化したり、移動したりする時間がありました。しかし今回の温暖化は、異常なスピードで進んでいるため、新しい生態系を構成するだけの時間がありません。農業、漁業など、生きていくのに不可欠な分野での被害が深刻なダメージを受けるといわれています。
二酸化炭素は、私たちの生活から排出されています。家庭で使う電気、自動車のガソリン、洋服を買っても食べ物を食べても二酸化炭素の排出と関わりを持っています。現代人のあらゆる生活・生産活動が温暖化を推し進めているのです。 人間は呼吸するだけで二酸化炭素を出します。しかしそれは1日150gで問題ありません。何万年ものあいだ、人はこの星で生きてきましたが、温暖化を進めるようなことはありませんでした。地球には自浄能力があって、多少の出来事には対応できるようになっているのです。 問題は産業革命以降の経済活動です。たとえば車が1日走ると50キロのガソリンが使われ、150kgの二酸化炭素が排出されます。人の呼吸の千倍です。このように一部の先進国の人達の暮らしは、大量の二酸化炭素を排出しており、地球がコントロールできる範囲を大きく超えてしまっているのです。
ニュージーランドでは、牛のゲップが大きな環境問題になっています。「そんなばかな」ですって。とんでもない。メタンは二酸化炭素の20倍も熱吸収率が高いのです。メタンは、天然ガスの主成分であり石油などの燃焼の他、微生物の働きによる発酵や腐敗により活性します。中でも以外なのは、「牛などの反すう動物のゲップ」が人為的に発生するメタンの原因の22%を占めているということです。
産業革命前と現在の二酸化炭素の濃度の変化はおよそ280ppmから360ppmへと1.5倍に増加しています。二酸化炭素は熱を吸収する性質があるので、今後確実に気温は上昇します。どの程度上昇するのかという予測はひとによってちがいますが、平均で2度から4度というのが科学者達の予測です。
東京と鹿児島の年間平均気温の差は約2度です。氷河期と呼ばれる時代は、いまより3〜6度低いだけでした。たった100年で2度も気温があがるのは、異常なほど急激な変化なのです。海面上昇、植物・動物の激減、農作物への被害、マラリアの流行などが予想されます。私が紹介している巨樹たちも全滅するでしょう。生きていくための根本が揺らぐのです。
もう始まっています。この100年に気温は約0,5度上昇しました。海面は10〜25センチ上昇しているといわれています。氷河が溶け出し、積雪が減っったりしています。東京でも雪が減り、池に氷が張らなくなりました。これらのことが今後は加速度的に進むと予測されているのです。
科学者の調査によると、いますぐ二酸化炭素排出量の80〜90%を削減することで、温暖化は防げるとの予測を出しています。けれどもほとんどの国は、調査結果を元にした十分な対策を取っていません。 二酸化炭素排出量の削減は、そのまま経済活動の規模の縮小に比例します。つまり、二酸化炭素8割削減は、消費の8割を縮小するということです。 温暖化問題に真剣に取り組めば今までの贅沢はできません。車も一家に一台は持てません。肉中心の豪華な食事も食べられません。ブランドのぜいたくな服も着られません。いままでのぜいたくを手放すのはみんないやなのです。だからみんな科学者の言うことは聞きたくないのです。 かわりに各国の代表があつまって地球温暖化防止会議を開催していますが、残念ながら十分ではありません。環境問題は、経済問題や雇用問題などと同じレベルで考える問題ではないのです。私たちの価値観が変わらなければ、問題は解決できないのです。 |
日時 2004-8-26 13:02:05 環境コラム: ストップ・ザ・地球温暖化&ヒートアイランド この記事が掲載されているURL: http://www.greenproject.net/modules/wfsection/article.php?articleid=23
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