温暖化による食糧難

投稿日時 2005-2-1 10:28:42
トピック: 《3.環境、気になるニュース》


共同通信によると、ドイツの気候研究員が温暖化の進行による発展途上国の食料・水不足の増加についての研究をまとめ、産業革命前と比べ気温が3度以上高くなると、8000万から1億2000万の人が食糧難に直面すると発表した。
また1月に発表されたWWFの報告では2度の上昇で北極圏の氷がとけ、ホッキョクグマの生息が脅かされるなど、各地で生態系に異常が現れるという。

コメント
エコプチテラスの管理・運営をはじめてから、気象と農作物の関係がとても密接でデリケートであることをひしひしと感じている。昨年夏の猛暑はうどんこ病によるきゅうりの高騰をもたらし、10月の集中豪雨はレタスの高騰になり、11月の高温は小松菜などの出荷が3週間早まる結果をもたらした。これら自然界の微妙な変化は、エアコン完備の住宅に住んでいてはわからないし、スーパーでは営業努力による価格調整がなされつためなかなか見えにくい。そもそも、冬にトマトやきゅうりが買えることの意味を想像することは、一般消費者には難しいだろう。「衣」「食」「住」すべてが自然とのつながりを失くしている。
我々消費者が、気候と植物のデリケートな関係に気づき、さらにそれが自分たちの暮らしともつながっていることを「身近に」感じることができるようになるには、どうすればよいのだろう?
昔、私たちのおじいちゃん・おばあちゃんは自然との繊細な付き合い方を知っていた。
桜の咲き方で田植えの時期を調整し、イチョウの葉の散り方で初雪の時期を知り、カマキリの卵の産む位置で雪の多さを予想した。米を作る苦労を「八十八の手間がかかる」と漢字に記し、自然の恵みを「もったいない」と言って余すことなく活用した。私たちの祖先は自然と調和する知恵を持っていた。
これから訪れる地球規模での異常気象や食糧難に対し、日本の文化や知恵は大きな財産になると確信している。
人類にとって大切な財産を、日本人自身が失わないことを切に願っている。



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